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1時間ドラマの脚本は、原稿用紙60枚。
マンガの場合もっと減りますが、それでもシナリオを1本書き上げるのは大変です。
実際、書きあがらないままペンを折ってしまう人も多いはず……。

そんな状況を打破できる!? 気楽にシナリオを書くための本を読んだのでご紹介します。 


「懐かしドラマが」教えてくれるシナリオの書き方




シナリオを書いてみたい人に向けて、1歩1歩ステップをあがるように書かれた本書。
『お気楽流』と名づけられたその方法から、いくつか抜粋してみましょう。 


ステップ1:お気楽流主人公のつくり方

本来、登場人物は履歴書を書くべきといわれるほど作りこむものです。

ですがそこはお気楽流。

シナリオ完成が目的なので、取材せず気になる職業を設定してしまおう!と推奨しています。 
『このテーマを訴えたい!』『書きたいことがある』人の陥りがちな落とし穴を伝えながら、テキトーでOKという本当にお気楽な方法ですが、結構理にかなってます。

さて、このお気楽流を使うにあたっては、「定番ものを書かない」というのも重要だといわれています。
なぜなら『新鮮なアイディア』と『職業そのものの面白さ』に頼れないため、その分高い技術が求められるからです。

確かに、よほど秀逸なキャラ描写や専門性がない限り、いきなり原作者として『刑事モノ』『医者モノ』でデビューするのは結構厳しいと思います。 


ステップ2:主人公を動かす「困ったちゃん」

主人公の近くにいる「困ったちゃん」キャラを考えれば、主人公は動き出すと書かれています。

「困ったちゃん」の代表は、ドラえもんでいうのび太。
未来に影響があるので、ドラえもんはのび太を放っておけません。行動せざるを得ないのです。

トラブルメーカーだけでなく、『世間的に優秀だけれども主人公にとっては困ったちゃん』をつくる方法もあります。たとえば、学校の生徒会長とか。

優秀タイプの困ったちゃんだと、主人公の気持ちを理解できる人が少ないので、余計に追い込まれストーリーに必要な障害や葛藤が増えますね。


ステップ3:ストーリーを考えるな!

お気楽流最大のテーゼは、『ストーリーを考えるな』。
主人公に「困ったちゃん」をぶつけることで、ストーリーを考えず、
自動的にストーリーが進んでいくことを狙った方法です。

さきほどのドラえもんが、のび太に向き合うように
「どうしても困ったちゃんを無視できない状況」だけ作り上げれば、話は展開していくということです。


ステップ4: とにかく書き始めよう!

これは読んで字のごとくですね。悩んでないで書き出してしまいましょう。
書いていけばいずれ書き終えられます!


ステップ5:インパクトある出だしから、グイグイ引っ張るワザ

本書は映像のシナリオ執筆の前提なので、「最初の10分が勝負」と紹介されています。
マンガであれば最初の1~2ページ。トップでのインパクトが、ページをめくらせる力になります。

主人公の特長を描くシーンだったり、「困ったちゃん」をいきなりぶつけたり…方法はいろいろ考えられますが、日常的なシーンは避けたほうが無難でしょう。
参考:「ハリウッド式脚本術」にはヒットの秘密が眠っている


ステップ6:ハラハラ・ドキドキは、スポーツ中継に学ぼう!

ストーリーはスポーツ中継と同じ構成にすれば盛り上がります。
一番わかりやすいのはレース競技です。

応援している選手の手に汗握るデットヒート、そして逆転。

誰しも盛り上がるような、目の離せない展開ですが、それをシナリオでやってしまおうというのがこのステップ。

『応援できる選手( 主人公)』を作り、
『ライバルとのデッドヒート』を描き、
ぶっちぎり勝利ではなく、『最後に大逆転!』ができればいいのです。

うまくいきそうになったら引き離されたり、勝った!と思ったら抜きかえされたり。
恋愛ドラマなんかはこのパターンの応用ですから、意識してみてください。


ステップ7:パクろう!

とんでもないステップがきました!
でも確かに「お気楽」といいながらも、そこそこハードルの高い項目が続きました。

きっと途中で挫折しかけた人もいるでしょう。そんな人向けのステップです。
全部をパクったらダメですが、状況や展開をかえつつ、印象的な場面を『オマージュ』しましょう。
オリジナリティの高い新たな名作が生まれるかも知れません。


ステップ8:ラストの戦略


いよいよ最後です。
おわりが見えてくると気を抜いてしまいがちですが、クライマックス~終盤はかなり重要なファクター。 
最後まで戦略を持ってのぞみましょう。

本書でいわれているのは「ラストが見えるとあわててまとめてしまう」初心者の陥りがちな罠。

いや、初心者じゃなくたってやってしまうと思います。みんな辛く長い戦いを終えたいですからね!

それを避けるための最大のポイントは……


ぜひ本書で!