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「キャラが立ってない」って言われたことありませんか。私はあります。

これは漫画家・漫画原作者にとって永遠の課題なんではないかと感じています。どうしたらキャラが立つのか?どうやったら魅力的になるのか……

そんなことをおもいながらオリンピック、体操を見ていたら発見がありました。

個人総合2連覇を達成した内村航平選手のキャラクターが立っている

イケメンで日本のエース、ブラックサンダー好きというギャップ攻め。正直最初からキャラが確立されていますし、金メダル獲得、ましてや『個人総合オリンピック2連覇』『世界選手権6連覇』という時点で「とてつもなくすごい選手だ!」ってわかるんですが、そこをさらに強めるのが他国のライバルたちです。

今回の個人総合で惜しくも2位になった、ベルニャエフ選手(ウクライナ)は試合後の会見でこう語りました。
「航平さんを一生懸命追っているが簡単じゃない。この伝説の人間と一緒に競い合えていることが嬉しい。世界で1番クールな人間だ」

加えて、3位のウィットロック選手(イギリス)も
「大変素晴らしい。彼は皆のお手本です。今日の最後の鉄棒は言葉がない。クレイジーとしか言えない」と言っています。

内村選手のことを知らない状態で聞いたとしたら、どんな選手だと思うでしょうか。競技を見ていなくても超人的な優れた選手であると感じるはずです。
これは漫画のキャラ立てにそのまま活用できる方法なのです。


転校生のいる漫画、漫画原作でキャラクターを立てる

たとえば、めちゃくちゃ野球が上手い高校生が転校してくるとしましょう。
みんなの前で、本人の口から次のように語ったとします。
 
「自分はプロ注目の逸材です!大谷選手よりも速い球を投げれるし、筒香選手よりホームランが打てます!」

…はあ?って感じですよね。ぜんぜんすごい感じがしません。
なんならすごい小物感がでます。

しかし彼の登場する前に、クラスメイトが以下のような会話をしていたらどうでしょうか。
「今度の転校生、大谷選手より速い球を投げるらしいぞ!」
「え、俺が友達から聞いたところによると、筒香選手よりホームランを打てるみたいなんだけど…」

言っている内容は同じですが、こちらのほうが『すごく野球のうまい転校生がくる』と印象付けられます。

単純な例になってしまいましたが、もっと凝れば、より超人感を演出できるでしょう。
転校生が一言も喋らなくとも、クラスメイトの会話だけで完結することもできそうです。

まとめ

『キャラクターを立てたい人物』が登場する前、もしくは登場した直後に
周囲の人物が『キャラクターを立てたい人物』について語るとキャラが立ちます。

しかも今回のリオ五輪の体操のように、
『世界で戦うほどのアスリートがライバルを褒める』
という図式を使えば、よりスゴさを際立たせてくれますね。

感動をくれた上に、勉強もさせてくれた内村航平選手には感謝しかありません。



キャラ立ち民俗学 (角川書店単行本)
みうら じゅん
KADOKAWA / 角川書店
2013-06-17